タイ廃人道中 Part11 ~大日本人~


心身ともにリフレッシュ!!というわけにはいかなかったが、あの得体の知れない女2人から解放された喜びと、いろんな刺激からくる錯綜した蒙昧な気分によって、なんだか晴れ晴れした心持がしていたオレ達は、スッキリしてから屋台で蒸し鳥のせご飯を食べ始めた。

かるく塩味の利いたもち米の上に、ジューシーな鳥肉が豊満に盛ってあり、激辛ソースをかけて食うのだが、これがめちゃくちゃうまい!!1皿30バーツ。80円ってとこだ。


カオマンガイの露店



早々に平らげ、オレ達が向うのはタイが世界に誇る老舗オカマショー『マンボキャバレー』だ。この国ではオカマ先進国で、しかもこいつらがめちゃくちゃカワイイ!! 足のデカさと声の太さこそ隠せていないものの、肩幅も狭く顔も小さい。胸にはちゃんとシリコンを注入しており、そのきめ細かい北欧的で透き通るような肌と、スレンダーな身体に思わず……云々。

地元の育成会からもらった図書券でエロ本を買うときのような後ろめたさと恥じらいを感じながら、男2人でオカマショーのチケットを買い求めるオレ達。すると、ロビーで花形と思われる美しいオカマたちにケツを撫でられたり、おもむろにハグされたりしながら席に促される。なんとも言えぬ彼女たちの残り香が………いや、大丈夫!!あれは男なんだ!!理性は保ってる!!しかし、社会的に覆い隠されて置くべき万人共通の禽獣と平等なアレが、不本意にも……云々!!

なんとか興奮を無理やり抑え込み、席に着くオレ達。すると、隣に日本人の男が2人腰掛けてきた。

「日本人すか!!?」 

と、去勢された角田信朗のような大柄の男が声をかけてくる。話を聞くと、この去勢された角田は隣にいる特に「特徴のない男」と一緒に旅をしている。もちろんともに日本人。タイには昨日到着し、早速ゴーゴーバーでめいめい気に入った子を捕まえ、存分にコトを済ませてきたので今はとてもいい気分だ、ということが判明。

「3000バーツでかわいい子とヤれるなんて幸せっすよねー!! 日本じゃヘルスもろくに行けないっすよ!! 感激のあまり、個室で写真とっちゃいましたよ(?)!!」 

と、頼んでもないのに息も絶え絶えに自慢話を披露する角田、27歳会社員。日本はこのままでいいのだろうか?





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