角田たちと別れ、見どころ満載の有名な観光地にも関わらず、わずか5分で帰還するオレ達。観光に来たくせに約120円をケチるオレ達を哀れに思ったのか運転手は、
「次の目的地はタダで入れるからな!! きっとお前たちも満足だ!!」
と慈愛に満ち満ちた表情でオレ達を励まそうとしてくる。
「この人、結構いいひとやん!!」
しかし、そんなに豊かでない国で金欠で同情されてるオレ達って……。
「角田もオカマにぼったくられたらしいよ!! なんでも、ピアス無理やりぶん取られて、『返してほしかったら、チップよこせ!!』って言われたらしい!!」
「ははは、あんなゴツいヤツにもそんなことするったい!! つーかなんだかんだ言って愛嬌あるよねー、あいつら。『また会えたらいいっすね!』とか言いよったし」
適当に雑談しながらトゥクトゥクに揺られていると、悠然と横たわる巨大な仏像の前に到着。ワット・ロカヤ・スターだ。が、いまさら何の興味も示せずタバコを吸いながら一歩も動かずポケーっとしているオレ達を、運転手は不安そうな表情をしてただ見守るだけだった(泣)。
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