タイ廃人道中 Part21 ~守銭奴の誘い~


次に向かったのはワット・プラ・マハタート。運転手によると、ビルマ軍によって切り落とされた仏像の頭部が、時の経過とともに木に埋もれてしまっており、それがなんとも言えぬ神秘を感じさせるらしい。

外国人観光客と小競り合いをしながら例の頭部を写真に収めたオレ達。そのあとはテキトーに座禅してみたりしても間が持たなかったので、早々に遺跡を後にした。

埋まった頭部



外に出て公衆便所で用を足して待っていると、何やら腑に落ちない顔をして駆けつける○山。

「あの公衆便所高くね!?オレ5バーツも払わされたし!!」

しかし、オレは一銭も金を払っていないし、料金表示も見当たらない。誰に払ったのか尋ねると、便所の前で土産屋を営むデブであることが判明。……勝手に便所代をせしめているとは!!まったく油断も隙もない狡猾さである!!



トゥクトゥクは橋を渡り人気の少ない方向に向かっていた。遠くから目につく仏塔はその進路にはひとつも存在しなかったため、一抹の不安を抱きながら険しい道を進むと、いきなり停車。今回は紙カードでの説明もなく、奥に進むように促される。するとログハウスの案内所から宜保愛子のような華僑風の女がオレ達を迎え入れようとする。看板には『エレファント・ライド』の文字が。あー、そういうことね。

しかし、40分ゾウに乗るだけで400バーツも取られてしまうことを聞かされ速攻で断る。なぜあんな不潔な動物に乗るだけで鉄道の運賃の10倍以上も払わなければならないのだろう? 

スルーして帰ろうとしていると、いつの間にかトゥクトゥクの運転手までもが案内所まで来ており、必死になってオレ達をゾウに乗せようとしてくる!!

「せっかくだから乗るべきだ!!ここには特にいいゾウが揃ってるんだ!!この機を逃したら、お前たちは一生後悔するね!!」 

的なことを言ってくる。ああ、さてはオレ達をうまくゾウに乗せればお前もいくらか金がもらえることになってるってわけだ!!

「そんなことしとうヒマ無いの!! ウィー ハブ ノータイム!!」

「あら、そうでしたか。では10分で600バーツという特別プランを用意させていただきますので……」 

「いいって言いよろうが!!しかもなんで値段上がっとうとやって!! 大体あんなトロい動物が10分歩いても100m進めるかどうか分からんやろうが!! ノー センキュー!! 分かったとや!!」

あまりのオレ達の反抗ぶりに当惑し、顔を見合わせる運転手と宜保愛子。お前らにとっては日本人連れてきたら楽勝で必勝パターンに持ち込めるんだろうが、そうはいかねーんだよっ!!(オカマに恐喝されたりして金がねーんだよっ!!


振り切るようにトゥクトゥクに乗り込むと、運転手もしぶしぶついてきた。


エレファント・ライド。とにかく臭い

しょうもない記念写真




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